約13年ぶりのフルモデルチェンジをした新型「ランドクルーザー」!
「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」といううたい文句も凄いですよね。
そんな新型ランドクルーザー300シリーズはどこが変わったのでしょうか?
普通の道でも進化点はよくわかる!
新型ランドクルーザーに試乗したという声を元にご紹介しましょう。
試乗コースは都内の一般道と首都高速でしたが、それでも新型の進化ははっきりと確認できたそうでご報告しましょう。
試乗車は装備が充実した「ZX」というグレードで、エンジンは「F33A-FTV」と呼ばれる新開発の3.3リッターV型6気筒ディーゼルターボを搭載しています。
ディーゼルエンジンは2列5人乗りということで、価格は760万円ですよ。
エンジンの始動ボタンはメーターパネル左側の、やや高い位置にあります。
実はランクルは窃盗団からも大人気のために、新型では指紋認証システムを導入。
予め登録したユーザーと指紋が合致しないとエンジンが始動しないセキュリティ・システムを装備しています。
ランクルの広い室内に腰掛けていると、新開発のディーゼルエンジンが発する音は小さく感じるようです。
まあ窓を開けると以外と大きいのですが、窓を閉めている分には遮音性も高いですよ。
格段に洗練された乗り心地
新型のボディサイズは全長4985mm、全幅1980mm、全高1925mmという立派なものですが、最近の欧米製フルサイズSUVのなかには、コレよりも大きなモデルがいくつもあるので、取り立てて扱いにくいという事もありません。
直線的な形状のボンネットは見切りが良好で、交差店にも自信を持って進入していけますよ。
都内の一般道を走ると、旧型に比べて格段に乗り心地が洗練されたのがわかります。
サスペンション系のフリクションがいかにも少なそうで、タイヤがスムーズに上下している感触が伝わります。
この辺はサスペンションダンパーを直立に近づけて、サスペンションが上下する動きとダンパーのストローク方向を近づけたことが利いているんでしょう。
足回りの動きは軽快でスムーズと言えますね。
また新型にはエコ・コンフォート・ノーマル・スポーツ・スポーツ+・カスタムという6段階のドライビングモード切替が装着されていますが、このうちコンフォートを選ぶと波打った路面でボディがゆらゆらと軽いピッチングを起こすぐらい、足回りの設定は柔らかめになります。
こうしたソフトなサスペンションは本格的なオフロード走行の歳に役立つ物でしょう。
オンロード志向の強い最近のSUVではあまり見られないセッティングでコレも嬉しいですよね。
従来型のユーザーやリジットアクスル式のSUVに乗り慣れているユーザーであれば、新型ランクルのスムーズな乗り心地に驚くことは間違いないでしょう。
それほど洗練されていますよ。
心から拍手を送りたいほどの完成度!
ハンドリングの進化もめざましく、新型は高速走行時のステアリングのすわりがよく、ドライバーが特に意識しなくても自然とまっすぐに走って行きます。
また、車線内で少しだけ進路を修正したいときは、わずかにステアリングを切るだけでスムーズかつ正確に向きを変えてくれます。
ステアリングの中立付近に大きな遊びがあったり、切ってからしばらく待たないと向きを変えてくれなかったりするようなことは皆無。
この辺は、リジットアクスル式サスペンションを採用していた往年のクロカンSUVとは大きな違いになりますね。
窓を閉め切っている限り、エンジン音がうるさく感じられないことは前述の通り。
正確に言えば、最近はこれより静かなディーゼルSUVがないわけでもありませんが、新型ランクルの場合は音色が耳障りでなく、また高回転域でも安っぽいビビリ音を響かせたりしないので、快適性は高いです。
むしろアクセルペダルを大きくふむと、クォーッという迫力ある吸気音が耳に届いて、気分が高揚してきますよ。
エンジンのトルク特性は全回転域でフラッと、スロットルレスポンスも良好dえ、4200rpmと思しきレッドゾーンまで引っ張ってもエンジンのスムーズさは失われません。
十分にパワフル、そして意外なほどスポーティなディーゼルエンジンのようですよ。
他にも数々の運転支援装置を装備している事も新型ランクルの見どころの一つです。
試乗車にはアダプティブ・クルーズコントロールにアクティブレーンキーピングも装備されていました。
新しいランクルでは、このアクティブ・レーンキーピングを実現するためにステアリングコラム上に電動ステアリングアシストを装備していますが、これだけでも「「どこへでも行き、帰ってこられる」のに必要な信頼性が確保できないおそれがあると考えたトヨタの技術陣は、実績のある油圧式パワーステアリングを残して電動式と組み合わせています。
もっともステアリングコラム式の電動アシストは、もともとコンパクトカー向けに開発された物で、新型ランクルに装着されたシステムがどの程度の出力をもっているのかはまだ確認できていませんが、ひょっとしてこの電動アシストの能力が十分に高く無いことが、アクティブ・レーンキーピングがギクシャクする原因かもしれません。
いずれにせよ、新型ランクルで物足りないと感じる部分は、高速道路の目地段差を乗り越えたときの些細な違和感とアクティブ・レーンキーピングのスムーズ差の2店だけ。
コレを除けば、新型は驚くほどの洗練されたSUVに仕上がったと言えるでしょう。
乗り心地とハンドリングはオンロード向けに開発された最新のSUVと比べてお遜色がないぐらい素晴らしいです。
これは本格的なオフロード性能を備えたクロカンSUVとして異例なことと言って良いでしょう。
こうした細内での乗り心地やハンドリングは、ランドクルーザーにとっては付加価値のようなものですが、そんな領域でさせ驚くほど高い完成度だったのだから凄い物です。
是非今度は、道なき道での走行をしてみたいものですね。